自然対数の底eについて、その特徴や計算式がいろいろな形で語られる。
ただ、その成り立ちというのか、立ち位置というのか、どうもすっきりしない。
eを表現するためのいくつかの式があることは分かるが、なんでそんな式が考え出されたのかが分からない。
そこで、今回は e をめぐる計算式とその特徴のあれこれをなぞってみたい。
参考にしたのは下の愛読書。
「数学という学問 I 〜 概念を探る」(志賀 浩二 著、筑摩書房 2011年)
同書にはオイラーが e^x
の展開式を得た方法が記されている。
Webで多く見かけるマクローリン展開を使う方法ではない。
対数の考え方が必ずしも e の計算と結びつく訳ではないが、もちろん無関係ということではない。
ざっと経緯をなぞってみたい。
自然対数の底eをネイピア数という。
ネイピア(1550〜1617)は、西洋の大航海時代において、船の正確な位置を割り出す計算を簡単にしたいと考えた。
蓄積されている天文データと、実際に船から星を観測したデータを照合すれば、「今どこにいるか」を算出できる。
ただ、それには面倒な計算が必要になる。特に掛け算や割り算が厄介だ。
掛け算と割り算を足し算と引き算で代行できれば、ずいぶん計算が楽になる。
ということで、ネイピアは対数を考え出した。
log(a*b) = log(a) + log(b)
log(a/b) = log(a) - log(b)
彼が考えたのは、今でいえば 1/e を底とする対数だったらしい。
これを10進数の計算に適用するのは厄介だ。
そこで、ネイピアの業績を踏まえてブリッグス(1561〜1631)が常用対数の表を作成した。10を底とする対数。
ネイピアは、自分の考えた対数のベースにある 1/e の値について見当を付けていたらしいが、どれくらい明確に意識していたのだろうか。
志賀2011によれば、ネイピアが対数表を作るのに用いた式は下のとおり。
u = n * (1 - 1/N)^v (N=1千万、uとvは変数)
vが等速度で移動する点の移動距離を示すとすれば(等差数列的増加)、
uの方は等比数列的に減速する点の移動距離を示す。
ここで x = u/N, y = v/N
として式を書き換えると
x = (1 - 1/N)^(N*y) = ((1 - 1/N)^N)^y
N は 1千万という大きな数なので、(1 - 1/N)^N
の値は 1/e
に近い。
つまり x = (1/e)^y
となり、対数形式にすると
y = nlog(x) (nlogは 1/e を底とする対数)
ちなみに、(1 + 1/N^N
で N → ∞ の場合、その値は e になるらしい。
(1 - 1/N)^N N → ∞ のときは 1/e である。
なんでこんな式が成り立つのだろうか。
ヤコブ・ベルヌーイ(1654〜1705)は、次の式を知っていたという。
e = (1 + 1/n)^n [n → ∞]
この式は、どこから出てきたのだろうか。
当時の西洋は大航海時代を経て商業と経済活動が活発化し、その分野への数学の応用も盛んだったに違いない。
金融業で重要な利息に関する計算に注目が集まっても不思議ではない。
(1 + 1/n)^n
は複利計算に関係している。元本だけに利率を掛けるのではなく、「元本+利息」に利率を掛ける方式。
たとえば n = 10
だとすれば、年利 10%で10年間複利運用したときに資金が何倍になるかが分かる。
最初の1年は 1.1倍になり、二年目は 1.1 * 1.1 = 1.21
、次の3年目は 1.21 * 1.1 = 1.331
といった具合。
10年だと (1 + 1/10)^10 = 2.593742
なので約2.6倍になる。
今、運用期間を1年に固定し、利息をつけるタイミングを短くすることを考える(つまり決算の回数を増やす)。
タイミングを短くする代わりに、それに合わせて利率を引き下げる。
年2回(半年に1回) 複利での利息計算をするが、利率は 1/2 = 50% だとすると
(1 + 1/2)^2 = 2.25
年3回(4ヶ月に1回)で利息 1/3 = 33.33% の場合は
(1 + 1/3)^3 = 2.37037037037037
年12回(毎月)で利息 1/12 = 8.33% だと
(1 + 1/12)^12 = 2.613
この調子で決算回数をどんどん増やし、利息をどんどん小さくしていくと、
瞬間瞬間で複利計算した値が e = 2.718 になる。
この瞬間的な複利計算が実際の金融の役に立つのかどうか、私には分からない。
リスクとリターンの見当をつけるときに、複利運用の限界値として、一種の基準値になったのだろうか。
ネイピアが考えた対数(逆をかえせば指数)をこの複利計算になぞらえていうと、マイナス金利の計算ということになる。資金の保管料として元本の一定割合を支払う形。
(1 - 1/n)^n
は、年2回の支払いで利息 1/2 = 50% だと、
1年後には 0.5 * 0.5 = 0.25
つまり 1/4 になってしまう。理不尽な数値だ。
年12回で利息 1/12 = 8.33%なら、
(1 - 1/12)^12 = 0.352
おおよそ 1/3 だが、年2回の 1/4 よりはましだ。
このマイナスの複利計算の限界値(瞬間的な計算値)は 1/e = 0.3679
となる。
(1 + 1/n)^n
と (1 - 1/n)^n
の関係について、少し先回りしてオイラーの論法の一部を適用してみよう。
プラス記号をマイナス記号に切り替えると割り算の形になるという辺り、対数/指数の特徴を示している。
限りなく 0 に近い値ηがあるとする。0 にしてしまうと後で困るので「限りなく近い」としておく。
すると、a^0 = 1
であることから a^η
は限りなく 1 に近い。
また、1 + η
の値も限りなく 1 に近くなる。
a^η
と 1 + η
は、完全なイコールの関係とはいえないまでも、まずまず等しいと考えてよさそうだ。
ここで η * n = 1
となる数値 n を持ち出す。つまりηの逆数。
ηが 0 に近づくほど n は無限に大きくなっていく。
η = 1/n
であり、また、-η = -1/n
という関係。
n を使って a^η
を書き換えると下のようになる。
a^(1/n) ≒ 1 + 1/n → a ≒ (1 + 1/n)^n
a^(-1/n) ≒ 1 - 1/n → 1/a ≒ (1 - 1/n)^n
a がどんな値になるかは別にして、n → ∞ のときに (1 + 1/n)^n
と (1 - 1/n)^n
が逆数の関係にあることが分かる。
志賀2011によれば、オイラーの著書「無限解析序説」(1748)に e^x
の展開式を導き出す道筋が書かれているらしい。
まず、前提となる基本的な考え方は次のとおり。
限りなく大きくなる N と、それから定数 d を差し引いた N-d の比は、
N が無限大の場合に 1 となる。
つまり、N と N-d は「実質的に等しいと見なすことができる」とする。
それから、a^0 = 1
という事実に注意する。
前述の前提を踏まえた上で、限りなく 0 に近いηを考える。
すると、実質的に a^η = 1
であり、
また、1 + kη = 1
である。
ちょっと飛躍の感があるが、a^η = 1 + kη
と言えなくもない。
ここで少し横道にそれる。
この段階で k がなぜ持ち出されるのか、私にはよく分からなかった。志賀2011にその辺の説明はない。
k は後で 1 に置き換えられる。
それなら、わざわざ k を持ち出さなくても a^η = 1 + η
でいいのではないか?と感じた。
ηが限りなく 0 に近いのであれば、k がどんな値であれ
a^η = 1 + kη
が成り立つ。
ただし、具体的に a の値を算出しようとする段階になると k の値が影響する。
y = a^η
のグラフを考えるとき(ηをx軸上にとる)、言うまでもなく指数関数のグラフになる。
a が 1 より大きければ、ηが増加するにつれて y が急激に増えていく。
一方、y = 1 + kη
のグラフは、傾きが k の斜線になる。
k = 1
なら角度45度の斜線になり、2 とか 3 だと更に急勾配になるが、いずれにしても y は一定割合で増える。
グラフで考えると、k は a^0
の地点における接線の傾きに該当する。
y = a^x
のグラフにおいて、x = 0
の地点での接線の傾きが 1 であるような a を求めると、それが e になる。
接線の傾きが 2 とか 3 の場合は、a の値が異なってくる。
a^η = 1 + kη
において、η = x/n
と置く。
x が有限の値だとすると、ηが限りなく 0 に近いことの裏返しで、n は無限に大きくなる数である。
a^(x/n) = 1 + kx/n
a^x = (1 + kx/n)^n
2行目の右辺 (1 + kx/n)^n
を二項定理で展開する。
二項定理で (1 + z)^n
を展開すると、zのn次式になる。つまり
1 + z + z^2 + z^3 + z^4 + …… + z^n
という形の式。
上の式では省略したが、もちろん各項には係数が付く。その係数を列記すると
上に列記した係数の分母は、いずれも整数の階乗だ。これを別扱いにして、
z = kx/n
と置くと下のとおり。
ここで最初に掲げた「基本的な考え方」を持ち出す。
限りなく大きくなる N と、それから定数 d を差し引いた N-d の比は、
N が無限大の場合に 1 となる。
n → ∞ の場合、(n-1)/n, (n-2)/n, (n-3)/n, ……
のいずれも 1 と見なしていいと考える。
なので、n(n-1)/n^2, n(n-1)(n-2)/n^3
などは全て 1 である。
この考え方を適用し、別扱いにしていた分母の階乗を再び書き入れると
(1 + kx/n)^n = 1 + kx + (kx)^2/2! + (kx)^3/3! + …… + (kx)^r/r! + ……
右辺には既に n が出てこない。
そして、n → ∞ のとき、a^x = (1 + kx/n)^n
であるから
a^x = 1 + kx + 1/2!*k^2x^2 + 1/3!*k^3x^3 + ……
この右辺の展開式をxについて微分して x = 0
を代入すると、式の値は k となる。
なので、a^x
のグラフにおいて a^0
での接線の傾きは k である。
k = 1
と置くと、有名な e^x
の展開式が得られる。
その展開式で x = 1
を代入すれば e の値が求まる。
また、k, x の両方とも 1 とすれば、複利計算の e = (1 + 1/n)^n (n → ∞)
という式そのものになる。
これまで書いてきた事柄は、それなりに納得できるような気はするものの、なんだかもやもやした感じが残る。
なぜ k = 1
でなければならないのだろうか。
グラフを持ち出して「接線の傾きが 1 になるように」などと〈見よう見まね〉のことを書いてみたが、傾きというなら 1 でなければならない必然性が実感できない。
ただ、k = 1
だと、すっきりした級数になるのは分かる。微分を何度繰り返しても変わらない級数。いろいろな場面で基盤になりそうな気はする。
また、既に知られていた複利計算の式は、k = 1, x = 1
のケースそのものだ。
「便利そうだからeを基準値と考える」ということで納得すればいいのだろうか。
もう一つ、「限りなく0に近い」とか「無限に大きい」という極限の考え方も、納得できるような気がするが、実際の式で示されると「ほんとだろうか」という感じが残る。
n → ∞ の場合、(n-1)/n, (n-2)/n, (n-3)/n
あるいは (n-10000000)/n
など全て 1 と見なされる。
当然のような気がする一方で、「ほんとにそれでいいのか」という感覚もある。
η = 1/n
が限りなく 0 に近づくというのは、
ηと0の間の値(たとえば 1/m)を指摘しても、
「それなら n = m+1
にするさ。もっと 0 に近いじゃんか」
というように、いつでも「さらに 0 に近い値を提示できる」ということらしい。
この「ずるい」論法でいくと、ηと0の違いを指摘できない。それは分かる。
でも、「違いが指摘できないから同じと見なす」ということでいいのだろうか。
この考え方を逆からみると、ηと 0 がイコールでないかぎり、いつでもその隙間の数を指摘できる。
限りなく近づくといっても、いつでも何度でもその隙間を指摘できる。つまり、無数に「ちがい」を指摘できる。そんなのを「同じ」と見なしていいのだろうか。
数直線上に隙間があるとき、その幅が限りなく 0 に近づくからといって、隙間がないのと同じと考えていいのだろうか。
なんだか腑に落ちないが、「極限」の考え方は広く受け入れられているらしい。
私の疑問は、見当外れの「へりくつ」に違いない。棚上げすることにしよう。
双曲線をグラフとして描いた場合、x軸の値が等比数列的に増えるとき、曲線の下側の面積は、それに連動して等差数列的に増加する。
このことを見いだしたのはヴィンセント(1584〜1667)であり、面積を求める無限級数を明らかにしたのはニュートン(1642〜1727である。
ニュートンは、1/(1+x)
を無限級数に展開し、それを積分することで面積算出の具体的方法を手に入れた。
今でいえば log(1+x)
の式を示した訳だが、そこに e の姿はない。
A(1+x) = x - x^2/2 + x^3/3 - x^4/4 + x^5/5 - x^6/6 ……
ニュートンは A(1+x)
と表現し、それが足し算と掛け算、引き算と割り算の橋渡しをする性質を持つことは確認したようだが、eを底とする指数とは結びつけなかったらしい。
もし e をベースに置く数式の操作から、結果的にニュートンと同じ展開式が得られるとすれば、「確かに e は特別視するに足る数値だ」と感じられる。
オイラーは、その辺もちゃんと行っている。
y = log(1+x)
が e^y = 1+x
の言い換えだと仮定すると
一方、e^y = (1 + y/n)^n [n → ∞]
であるから、
これらを組み合わせれば下の式が得られる。
e^y = 1+x = (1 + y/n)^n = (1 + log(1+x)/n)^n
(1+x)^(1/n) = 1 + log(1+x)/n
log(1+x) = n * ((1+x)^(1/n) - 1)
(1+x)^(1/n)
は二項定理で展開できる。
ちなみに、指数部が自然数でなく有理数であっても二項定理を適用できると考えたのはニュートンのようだ。
たとえば (1+x)^(1/2)
を展開すると
1 + x + x^2 + x^3 + x^4 + ……
という多項式になる。上は、もちろん各項の係数を取り払って書いた形。
係数の分母は、それぞれ 0!, 1!, 2!, 3!, 4! …… と整数の階乗になる。
係数の分子の方は下のように展開する(分母も合わせて掲げる)。
(1+x)^(1/n)
を展開するには、上の 1/2 を 1/n に置き換えて整理する。
r番目の係数の分子は
1/n * (1 - n)/n * (1 - 2n)/n * (1 - 3n)/n * …… * (1 - (r-1)n)/n
以上のことを踏まえて log(1+x) = n * ((1+x)^(1/n) - 1)
を展開すると
log(1+x) = x - 1/2 * (n-1)/n * x^2
+ 1/3! * (n-1)*(2n-1)/n^2 * x^3
- 1/4! * (n-1)*(2n-1)*(3n-1)/n^3 * x^4 ……
x^2 の係数にある (n-1)/n
は、n → ∞ の場合 1 と見なせる。
同じように x^3 の係数にある (n-1)*(2n-1)/n^2
は 1*2
と見なせる。
といった具合で整理すると、結局、下の式になる。
log(1+x) = x - x^2/2 + x^3/3 - x^4/4 ……
これはニュートンが導き出した A(1+x) と同じ。
対数の底を e にすれば、単純な双曲線と素直に結びつく、といえる。
オイラーは、著書「無限解析序説」の中の「円から生ずる超越量」という章で
e^(ix) = cos(x) + i*sin(x) [i: 虚数単位]
という式を示している。
x にπを代入すると e^(iπ) = -1
となる。
e^(ix)
の式を導き出す道筋 志賀2011には、e^(ix)
に関する式が導き出された道筋がかかれていない。
式をポンと掲げただけで次の話題に移っている。何を詳述し,何を省略するか、図書の特徴が出ていておもしろい。
e^(ix)
の式は、とても有名なので様々なところに解説がある。わざわざここに記すこともないかもしれないが、参考まで少々。
注目点は、虚数単位が i^2 = -1, i^3 = -i, i^4 = 1, i^5 = i
のようにしてぐるぐる巡回する点。
e^(ix) = 1 + ix - 1/2!x^2 - 1/3!ix^3 + 1/4!x^4 + 1/5!ix^5 - 1/6!x^6 ……
x^2, x^4, x^6 など指数が偶数の係数には i が出てこない。
係数に i が付くものと付かないものを分類して書くと
e^(ix) = (1 - 1/2!x^2 + 1/4!x^4 - 1/6!x^6 ……) +
i * (x - 1/3!x^3 + 1/5!x^5 ……)
i が付かない方が cons(x)、付く方は sin(x) の展開式になる。
この e^(ix)
の式は、eが特別な値であることを協力に印象づけてくれる。
cos(θ) + i*sin(θ)
は、一つの複素数を2次元平面に点として示す場合の表示形式である。絶対値が1で、偏角がθ。
この複素数は、平面座標上で原点を中心とする単位円の円周上の点を示す。
あるいは、原点から該当の点までを結ぶ矢印(ベクトル)と見てもいい。
こうした複素数またはベクトルが e^(iθ)
として表記できるというのは、とても不思議な感じがする。
e^(iθ)
角度の足し算が三角関数でどのように表現されるかを示すのが加法定理である。
e^(ix)
を用いれば次のようになる。
e^(i*(α+β)) = e^(iα) * e^(iβ) =
cos(α+β) + i*sin(α+β) =
(cos(α) + i*sin(α)) * (cos(β) + i*sin(β)) =
cos(α)*cos(β) - sin(α)*sin(β) +
i * (cos(α)*sin(β) + cos(β)*sin(α))
複素数の「実数部と虚数部を分けて考える」という原則に立てば
cos(α+β) = cos(α)*cos(β) - sin(α)*sin(β) [実数部]
sin(α+β) = cos(α)*sin(β) + cos(β)*sin(α) [虚数部]
この式で α = β
とすれば2倍角について求めることができるが、より一般的にn倍角についても見てみよう。
次の三角関数のn倍角の公式は、ド・モアブル(1667〜1754)の公式といわれる。
cos(nθ) + i*sin(nθ) = (cos(θ) + i*sin(θ))^n
この式の導き出し方はいくつかあるようだが、e^(iθ)
の三角関数表現を使うと容易に導き出すことができる。
オイラーは、「序説」の中でこの式にも言及しているらしい。
e^(inθ) = (e^(iθ))^n
e^(inθ) = cos(nθ) + i*sin(nθ) = (cos(θ) + i*sin(θ))^n
ここで、n乗しても変化しない数 1 に着目する。つまり
cos(2π) + i*sin(2π) = 1
2π
は、いうまでもなく単位円の円周の長さだ。
θ = 2π/n
とすれば、nの値が何であれ
cos(nθ) + i*sin(nθ) = (cos(θ) + i*sin(θ))^n = 1
円周をn等分した角度θについて、上の式が成り立つ。
n が3以上の自然数であれば、正多角形に関係する。
ここで、複素数 z = cos(θ) + i*sin(θ)
と置くと、
z^n = 1 → z^n - 1 = 0
この z の方程式の解が、単位円の円周のn等分の弧長に関連していることになる。
詳細はまだ理解していないが、方程式の解 z が四則演算と平方根の式で表現できるなら、n等分の正多角形を定規とコンパスで作図できるらしい。
三乗根を持ち出さないと表現できない場合は作図できないということだろう。
e の話題から脱線してしまった。
迷路をたどるようにして e に関する計算式を見てきたが、指数関数、対数関数、三角関数が e を通して結びついていることが確認できた。
e について、少しは納得できるような気分になってきたところで終了にしよう。
〜 「あらためて自然対数の底eの立ち位置を見る」おわり 〜
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