rptパッケージで導入したw32texについて
T. Yoshiizumi
2017/03/04
<目 次>
rptパッケージにおけるw32texの仕様
rptパッケージにおいてw32texを導入する際、
W32TeX
を参考にしました。
同サイトに書かれている手順に従って、2017年2月23日にフルインストールしました。
どのファイルをダウンロード&インストールしたかの一覧は、後の方に記します。
留意していただきたい点は下のとおり。
- luatexには安定版と開発版がありますが、開発版をインストールしました。
たとえば、安定版:luatex-w32.tar.xz, 開発版:luatex-dev-w32.tar.xz です。
開発版のファイル名には ‘dev’ がつきますが、そちらを導入しました。
- xetexの導入状況:
xetex-w32.tar.xz, xetex-w64.tar.xz は展開済み。
fonts.confの書き換えと、fc-cacheコマンドによるキャッシュファイルの作成は行っていません。
\usepackage[utf8x]{inputenc}
関連のucs.zipの導入:
CTAN: tex-archive/macros/latex/contrib/ucsから ucs.zip をダウンロードし、\rpt\w32tex\share\texmf-local\tex\latex\ucs
に置いてあります。
- texinstwin.exeなどは、
\rpt\w32tex\texinst
というフォルダにあります。rpt_cmd.bat
などを利用した場合、このフォルダにパスが通っています。
展開した圧縮ファイル
以下のファイルを展開しました。
最小インストール
- latex.tar.xz
- mftools.tar.xz
- platex.tar.xz
- pdftex-w32.tar.xz
- ptex-w32.tar.xz
- web2c-lib.tar.xz
- web2c-w32.tar.xz
標準インストール
- datetime2.tar.xz
- dvipdfm-w32.tar.xz
- dvipsk-w32.tar.xz
- jtex-w32.tar.xz
- ltxpkgdocs.tar.xz
- ltxpkgs.tar.xz
- luatexja.tar.xz
- luatex-dev-w32.tar.xz
- makeindex-w32.tar.xz
- manual.tar.xz
- newtxpx-boondoxfonts.tar.xz
- pgfcontrib.tar.xz
- t1fonts.tar.xz
- tex-gyre.tar.xz
- timesnew.tar.xz
- ttf2pk-w32.tar.xz
- txpx-pazofonts.tar.xz
- vf-a2bk.tar.xz
- xetex-w32.tar.xz
- xindy-w32.tar.xz
- xypic.tar.xz
フルインストール
- aleph-w32.tar.xz
- biblatex-biber.tar.xz
- cbfonts.tar.xz
- cjkzr.tar.xz
- context-doc.tar.xz
- context.tar.xz
- cweb-w32.tar.xz
- dvi2ps-w32.tar.xz
- dvi2tty-w32.tar.xz
- dvitools-w32.tar.xz
- gregorio-w32.tar.xz
- lcdf-typetools-w32.tar.xz
- luajittex-dev-w32.tar.xz
- minitoc.tar.xz
- m-tx.tar.xz
- omegaj-w32.tar.xz
- otfbeta.tar.xz
- plain2-2.54-w32.tar.xz
- pmx.tar.xz
- pstricks.tar.xz
- pstoedit-w32.tar.xz
- psutils-w32.tar.xz
- ptex-ng-w32.tar.xz
- qpdf-w32.tar.xz
- sam2p-w32.tar.xz
- t1utils-w32.tar.xz
- tex4htk-w32.tar.xz
- texinfotools-w32.tar.xz
- tiff2png-w32.tar.xz
- ttf2pt1-w32.tar.xz
- txtutil.tar.xz
- ums.tar.xz
- uptex-w32.tar.xz
- utf.tar.xz
- vf-n2bk.tar.xz
- xymtex.tar.xz
64bit関連
- aleph-w64.tar.xz
- biblatex-biber-w64.tar.xz
- context-w64.tar.xz
- cweb-w64.tar.xz
- dvi2ps-w64.tar.xz
- dvi2tty-w64.tar.xz
- dvipdfm-w64.tar.xz
- dvipsk-w64.tar.xz
- dvitools-w64.tar.xz
- gregorio-w64.tar.xz
- jtex-w64.tar.xz
- lcdf-typetools-w64.tar.xz
- luajittex-dev-w64.tar.xz
- luatex-dev-w64.tar.xz
- m-tx-w64.tar.xz
- makeindex-w64.tar.xz
- mftools-w64.tar.xz
- mftrace-w64.tar.xz
- omegaj-w64.tar.xz
- pdftex-w64.tar.xz
- plain2-2.54-w64.tar.xz
- pmx-w64.tar.xz
- pstoedit-w64.tar.xz
- psutils-w64.tar.xz
- ptex-ng-w64.tar.xz
- ptex-w64.tar.xz
- t1utils-w64.tar.xz
- tex4htk-w64.tar.xz
- tiff2png-w64.tar.xz
- ttf2pk-w64.tar.xz
- ttf2pt1-w64.tar.xz
- txtutil-w64.tar.xz
- uptex-w64.tar.xz
- web2c-w64.tar.xz
- xetex-w64.tar.xz
luatex利用時の留意点
以下は「もう一つのデータ処理パッケージ2017版について」に掲げたものと同文ですが、念のためここにも記します。
rptパッケージのw32texには luatex 関連のファイルも含まれています。
ただし、rptパッケージをCドライブ以外のSDカードやUSBメモリーに入れている場合、luatexでpdfを生成しようとすると、筆者の環境では20分以上かかったりします。Windows7 (64bit) + USB2.0 接続という環境です。
数ページ程度のpdfファイルでもそれくらいの時間がかかります。
rptパッケージをCドライブに入れている場合は二分くらいです。それでも「長いな」と感じますが……
pandoc経由でpdfを生成するとき、LaTeXエンジンとしてlualatexを指定することが多いとおもいます。rpt_sample.zip, rpt_sample02.zip に該当のサンプルが含まれています。その処理に多くの時間がかかってしまいます。
筆者が知らないだけで、処理時間短縮の方法があるような気がしますが、よく分かりません。
なお、LaTeX関連でも platex の方はそんなに時間がかかりません。
SDカードやUSBメモリーに入れた場合も「実用的」に使えるとおもいます。
luatexについてもう少し補足します。
Cドライブ以外にrptパッケージを入れた場合、lualatexコマンドでpdfを生成しようとすると、「フォントをロードできない」というエラーが出て、pdfを生成できないかもしれません。
そのときは、\rpt\w32tex\xtra\luaotfload_reset.bat
を実行して下さい。
luatex関係のキャッシュを一度クリアして、フォントに関するキャッシュを再構築します。
具体的には次の処理を行います。
\rpt\w32tex\share\ctxdir\luatex-cache\generic\fonts\otl
というフォルダの下のファイルをすべて削除。
\rpt\w32tex\share\ctxdir\luatex-cache\generic\names
というフォルダの下のファイルをすべて削除。
luaotfload-tool -u -v
を実行。
実行の結果は \rpt\w32tex\xtra\luaotfload_stdout.txt
に書き出されます。
以上でこのページは終了です。