# single02.rb.txt: ruby script (encoding: Windows-31J)
  # z_single02.htm を出力
  # Rプログラムによる単一回答の集計。無回答を含む形。
  # 素材データが簡略形式の場合を扱う。男:m, 女:f などの場合に対応。
  # data02.csv: 「ID, sex(m,f), view(1:賛成,2:中立,3:反対)」の98人分のデータ
  # 男女別・意見別のクロス集計。空欄(無回答)もカウントする。
require "rrx"

    # Rプログラム
rpro = <<EOS
dtf <- read.csv("data02.csv", header=T, na.strings="")
dtf <- remake.factor(dtf, "data02.mem")  # data02.memに基づいて簡略形式を復元
xx <- sa2(dtf, "sex", "view")
xx <- rename.dnn(xx, "性別", "意見")  # 次元名(sex, view)を変更
xx <- lround(xx, 1)  # まるめ処理
xx$join <- join.tbl(xx$tbl2, xx$pct1, "%d(%.1f)")  # 度数と％の組合せ
xx$dnn <- get.dnn(xx$tbl1)  # 次元名(縦・横の項目名)をセット
robj(xx)  # xxをrubyに引き渡すための処理
EOS

    # Rプログラムの実行と、その結果の出力
hs = Rrx::rexec(rpro)  # Rプログラムを実行し、結果をhsに代入
xx = hs["robj1"]  # Rプログラム中のxxを取得
dnn = xx.delete("dnn")  # 次元名の取得
dnnstr = (dnn.class == Array) ? dnn.join("/")   : dnn
keys = %w(tbl1 tbl2 pct1 pct2 join)
titles = %w(基本表 「総数」付きの表 横軸パーセント) +
    %w(縦軸パーセント 度数・％の組合せ)
mkd_str = "# 無回答を含む集計\n\n"
while key = keys.shift
  title = titles.shift
  val = xx[key]
  next  unless val
  if dnn.class == Array  # 縦と横の両方があるクロス集計
    val[0][0] = dnnstr
  else  # クロス集計ではない
    val = Rrx::to_rba(val, :array)
  end
  mkd_str += "## ＊#{title}\n\n"
  mkd_str = mkd_str + Rrx::matrix2table(val, 'border="1"') + "\n"
  mkd_str += "----------------\n\n"
end

    # htmlファイルの出力
html_str = Rrx::kramdown_html(mkd_str, :s)
File.open("z_single02.htm", "w") {|ff|  ff.write html_str}

__END__
○ sa2()    tjsf.rで定義されているR用の関数
　sa2() は、単一回答の集計を行うための関数。
　無効回答が含まれる回答を含めて集計する。この点以外は sa1() と同じ。
　「xx <- sa2(dtf, "sex", "view")」とすると、次の４つの表を得られる。
　　　・xx$tbl1: 総数(計)なしの表
　　　・xx$tbl2: 総数(計)を付加した表
　　　・xx$pct1: 横軸に足し算を行った「計」に対するパーセントの表
　　　・xx$pct2: 縦軸に足し算を行った「計」に対するパーセントの表

○ data02.mem    簡略形式の復元情報をメモしたファイル
　data02.csvは、sex(性別)の欄は「男:m, 女:f」。view(意見)の欄は「賛成:1, 中立:2, 反対:3」の対応関係で数字が書き込まれている。
　　data02.mem は、その対応関係をメモ書きしたもので、中身は次の２行。
      sex | m,f | 男,女
      view | 1,2,3 | 賛成,中立,反対
　半角１文字の '|' は区切り文字。タブコードも区切り文字になる。区切り文字の前後にある半角スペースは無視される。
　各行は、区切り文字によって３つの部分に分けられているが、最初が列名、あとの２つは、カンマ区切り形式のlevelsとlabelsである(Rプログラムのfactorの概念を確認されたい)。

○ remake.factor()    tjsf.rで定義されているR用の関数
・利用例：dtf <- remake.factor(dtf, "data02.mem")
・機能：メモファイルに基づいてデータフレームの列をfactorとして再設定する。
　「remake.factor(dtf, "data02.mem")」は、data02.memの内容に即して、データフレームdtfの各列をfactorとして再設定するもの。
　この関数を用いずに、あえて別の形で記述するなら次の２行になる。
    dtf$sex <- factor(dtf$sex, levels=c("m","f"), labels=c("男","女"))
    dtf$view <- factor(dtf$view, levels=1:3, labels=c("賛成","中立","反対"))
・戻り値：再設定された結果(データフレーム)を返す。指定されたメモファイルが存在しないなどの理由で再設定できない場合は、再設定せずに(つまり素のままで)データフレームを返す。
・引数：第１はデータフレーム、第２は再設定用メモ書きファイルの名前。
　第３引数として、読み込むファイルの文字コードを指定することができる。data02.memがutf-8で書かれている場合は次のようにする。
      dtf <- remake.factor(dtf, "data02.mem", "utf-8")
　第３引数を省略すると、Rのデフォルトの文字コードになる。日本語版のWindowsだと "cp932" (rubyでいうところの Windows-31J と等価)である。

○ rename.dnn()    tjsf.rで定義されているR用の関数
・利用例：xx <- rename.dnn(xx, "性別", "意見")
・機能：テーブルの次元名を変構する。
　当サンプルにおいて、xx(リスト)には tbl1, tbl2, pct1, pct2 の４つのテーブルが入っているが、各々のテーブルの次元名は、「sex, view」になっている。これを「性別, 意見」に変更するのが rename.dnn() である。４つのテーブルすべてについて変更を行う。
・戻り値：第１引数xxの次元名を変更した結果を返す。変更できない時は、xxをそのまま返す。
・引数：第１引数は、テーブルからなるリストを指定。あるいは、テーブル１つを指定することもできる。
　第２引数と第３引数は次元名の指定。第２が行名、第３が列名。２次元なら「"性別", "意見"」のように２つを指定する。１次元であれば "性別" のように１つだけを指定する(第３引数を省略する)。

○ kramdown_html(str, opt)    rrxで定義されているruby用メソッド
・機能: markdownの原稿をhtmlに変換。kramdownにより変換する。
・str: markdownの原稿が代入されている文字列
・opt: 「{:input=>'html'}」のようなHashが指定されると、kramdownの変換オプションとして用いられる。
　また、:s または :standalone が指定されるとスタンドアロンのhtmlを返す。その場合、合わせて :mathjax が指定されるとMathJax用のヘッダ記述が、:tableが指定されるとtableに罫線を引くためのヘッダ記述が追加される。その他、文字列が指定されると、それがそのままヘッダに書き加えられる。
・戻り値: htmlに変換した文字列。
・備考: スタンドアロン生成時、引数のstrの文字エンコードに応じて html の charset が設定されるが、utf-8, euc-jp, Shift_JIS(cp932, Windows-31J) 以外は kramdown に一任。
・利用例:  html_str = kramdown_html(str, :s)
    html_str = kramdown_html(str, :s, :mathjax)
    html_str = kramdown_html(str, {:template=>'C:/usr/my_template.txt'})